ハイリスクHPVに感染していることをパートナーに伝えるべきか
性感染症の診断は、本人だけの健康問題にとどまらない
例えば、クラミジアでは、本人の診断・治療に加え、最近・現在のパートナーを検査や治療につなぐことが必須と言っても良い。パートナーの治療は相手自身の健康を守るだけでなく、本人の再感染を防ぎ(みんな大好きピンポン感染)本人自身の健康を守ることに必須でもあるからね🐰
HIVでも同様に、診断された場合、その本人の治療と並行して、パートナーの検査や予防、必要な治療につなぐ仕組みが必要と言える。感染症を本人の治療・管理だけで終わらせず、相手の健康を守り、公衆衛生上の問題として感染の連鎖を抑えるには、パートナーを含めた対応が必要になる。こうした対応は、単に「本人が相手に伝えるべきか」という個人の選択の問題ではなく、感染症の治療とコントロールの中に組み込まれていると言える。
さらに、新しいパートナーとの関係では、感染性が残る可能性のある状況で予防策を講じることは、相手の健康を守る上で特に重要です。相手が自分に関わるリスクを知り、予防策を選べる機会が尊重されることは必要というか、権利と言っても良い。パートナーへの情報共有は、相手の健康を守ること・本人の再感染を防ぐこと・そして(公衆衛生上の観点から)集団中で感染を広げないことに関わる、感染症管理の一部と言えるだろう。
HPVも、性行為・性的接触を通じて感染する感染症だ。でもその規模が違う🐰(その上、それを自覚するのは女性に大きく偏る)
HPVの感染の広がり方と頻度は、クラミジア・HIV・梅毒・淋菌などとは大きく異なる。
性的経験のある人の大多数が生涯のどこかでHPVに感染する。多くの人の場合、感染しても病気の原因になったりするようなことはなく免疫系によって制御されるとは言え、HPV感染すること自体は一部の人だけに限られる状態ではなく、性的経験のある人々全体に関わる問題と言える。
さらに、子宮頸がん検診によって、HPV陽性やHPVに関連する異形成を知らされる機会は女性に偏っている。20代から真面目に検診を受け続けていれば、一度くらい『HPVに感染している・異形成が発症している』と診断されることは、ごくごく普通のことだ。
一方、男性には同じように感染を確認する一般的な検査の機会はないため、感染そのものは男女関係なく集団全体に広く存在するのに、自分が感染していると「知っている人・知ることになる人」は、検診を受けて感染を知ることになってしまう女性に偏ることになっている🐰
HPVに感染していることを知った女性が直面するもの
HPV陽性や異形成を告げられた女性が感じるのは、検査結果や今後の経過への不安だけではない。HPVが性感染症であることから、感染を恥ずかしく感じたり、自分を責めたり、「性的に奔放だと思われるのでは」と負担を感じることになる(HPV感染症との戦いは偏見との戦いだ🐰)
パートナーに伝える場面では、相手から非難されたり、拒絶されたり、関係が悪くなったりするのではないかという不安も生じるかもしれない。一度開示すると、診断を他の人に知らされることへの心配も出てくるだろう。
HPV陽性をパートナーや他人に開示することへの懸念には、性感染症に伴う偏見や、相手の反応が分からないことが関わることは広く報告されている。
つまり、パートナーへの開示は相手に情報を伝えるだけの中立的な行為とはなりにくい。
今後、感度の非常に高い『HPV検査』を用いた検診が広がっていくなかで、HPV感染を知る機会がいままでで以上に女性に広がることになる。すると、こうした心理的・関係上の負担も女性に集中することになるよ🐰
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- パートナーに伝えるべきか
- 伝えることが、自分自身の・パートナーの・公衆衛生上の利益となるのか
- パートナーに伝えることが、自分自身の健康にとって利益となるか
- パートナーに伝えることは、パートナー自身の健康に利益をもたらすか
- ここまでをまとめると
- ガイドラインをめぐる新しい議論
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