HPVワクチン開発の歴史
HPVが病気の原因であるとわかったことは前提として、さてどうやってHPVワクチンが開発されたか
アマミノクロウサギ(Amamino_Kurousagi)
2024.07.23
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(HPVにように)ウイルスが病気の原因であることが同定された!
そのウイルスに対する感染予防法やその引き起こす感染症の治療法が確立すれば、そのウイルスが引き起こす病気を防げることを意味するよね。病気の原因が『はっきり』わかったわけだから、その対処法も具体的に考えることができるってわけ。
『HPVワクチン』が感染予防に効果的に働けば、HPVによる病気(コンジローマ・異形成や子宮頸がん・HPV関連がん)を予防することができるということ🐰
HPV感染症はとても重要な公衆衛生の問題だ。
パピローマウイルス(HPV)が多くの人に感染していて、特別な感染や感染症でないことや、その結果としてHPV感染ががんの原因になっていることから、HPVはとても重要な公衆衛生の問題と言える。
がん全体の約5%がHPV感染が原因になっているとされる。日本人の10%程度がHPV感染が原因で病院にかかることになっている。性的経験のあるすべての女性に定期的な検診が勧められていることを考えると、HPV感染症はすべてのヒトにとって問題であると言えるよね🐰
『HPVを予防するために効果的なワクチンを作ること』を目指すことは自然な流れだったと言える。
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続きは、5014文字あります。
- パピローマウイルス感染症がワクチンで予防できることは昔から知られていた🐰
- 子宮頸がんやコンジローマの予防を目的としたワクチン開発は有望である
- ワクチン開発の最初の課題(コロナワクチンもおなじ)
- 感染予防HPVワクチンの開発にすすもう。最初の課題
- ①パピローマウイルス粒子の構造蛋白質である『L1』は、自らVLP(ウイルス様粒子)に自己集合する性質を持っていた。
- ②L1で構成される『ウイルス様粒子』を全身投与した動物において、感染実験で免疫が成立した。
- ③このワクチンによって誘導される、感染予防効果が血中のIgGによることが、IgG・中和抗体の投与実験で示された。
- ④ワクチンによって誘導される免疫は、異なる型のパピローマウイルスに対しては感染予防効果を発揮しない。やはり多価ワクチンが必要だ
- 開発したワクチンの効果の評価方法だ
- それで・それで臨床試験の結果は?抜群だ🐰
- 最後に
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