みてわかるHPV⑥HPVがいつ・どのような経路で感染して子宮頸がんの原因になっているのだろうか🐰
1983年にそれまで未知であったHPV16型が子宮頸がんの組織から発見され『HPV感染・子宮頸がん原因説』が提唱された。それから20年かけて、この説はさまざまなエビデンスで科学的事実として確立されるに至る。
その過程・エビデンスの一つとして、HPVがいつ・どのような経路で感染して子宮頸がんの原因になっているのか、疫学的な評価が行われた。
純粋な感染予防ワクチンである、現在のHPVワクチンが開発された時そのワクチンを接種するべき対象①誰が②どのタイミングで接種するべきかを決定する重要な議論だった。
どのタイミングでも良く、それに合わせてタイミングを決めればいいだけの話だ。
・母子感染が主なのなら妊婦と乳児が第一の接種対象になっただろう。
・初交前の子供時代に主に感染しているのであれば、幼児期に接種する必要がある・
・性交渉で主に感染しているのであれば、初交前の前思春期が主な接種対象になったはずだ。
結果として(2006年の時点で)どのような判断をされたかみんな知っているだろう。日本では小6から高校一年生の女性を定期接種の対象としている。この集団なら大部分が未感染であるとされたからだ。
その時にどのようなエビデンスと評価が行われたか『マインドマップ』として示した。
この判断が正しかったのか?15歳までにワクチンを接種した集団で20代の子宮頸がん罹患率がどうなったかを見れば、結果は一目瞭然で、科学的には結論は出ている。
当時どのような議論が行われたかの参考になれば幸いだ🐰
同時に、対立仮説として有力な『HPVの感染経路は性交渉によらない・初交前に大部分が感染してしまっている』と主張する場合の(1観測した)『マインドマップ』も合わせて示した。
違いを参考にするといいだろう。もし後者が正しいのであれば、ワクチンの接種タイミングは幼児期のなるべく早いタイミングでとなる。
どちらが正しかったのか🐰すでに結論が出ているのだが、考え方・エビデンスに対する重みづけの違いが可視化できれば成功だ。
現在利用可能な『ワクチンの効果としての感染疫学』のエビデンスなぞ不要で2006年の時点で『子宮頸がんの原因となるHPVに関して、主に性交渉で感染している』ことは専門家・科学者・保健当局が合意できる事実と言えた。

以下特に内容はない🐰