高度異形成治療(円錐切除)後再発するのは何が原因か?
前回『HPV感染予防とコンドーム』の話を受けて、治療後再発するの原因はどのように考えられているかを説明する。
アマミノクロウサギ(Amamino_Kurousagi)
2025.05.09
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『HPV感染予防とコンドーム』
高度異形成治療後に中等度異形成以上が再発することをコンドームを使用することで(性交渉を全くしないことによって)予防できるとしたら、再発の原因に再感染が存在するということになる。
新しい性的なパートナーをもって、新しい(今まで感染したことのない)HPVに感染する機会があったとしたらその通りだろう。同時に、今まで感染していたもの・特に治療することになった高度異形成の原因となった型のHPVに対しては、すでに感染していて新たに感染することはないのだから、治療後に性交渉に関連した再感染・再発のリスクはないとなる。
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- そもそも高度異形成治療(円錐切除)後に再発することは少ない
- 再発のリスクファクターとしてわかっていることがある。断端陽性🐰
- 断端陽性でも多くの場合再発しない
- 断端陽性でも再発しないことが多いのはなぜか?
- 断端陽性以外に再発率の高い集団・リスクファクターが同定されている。その理由も納得できるだろう。
- このことは『再発の原因の大部分が再感染ではなく感染しているものによる再発症であること』を示している
- じゃあ一般の集団でどのような人が免疫が成立しやすく・しにくいのかわかっているのか?
- これが治療後再発に同じタイプのHPVの再感染・同じ人との性交渉がリスクとならないと考える時の理論的背景になる
- では『高度異形成治療(円錐切除)後再発をHPVワクチン接種が一定予防できるかもしれない』とはどういうこと?
- 治療後に再感染するとしてそのウイルスはどこから来るのか?性交渉を介したものなのか?
- まとめ・高度異形成治療(円錐切除)後再発するのは何が原因か?三つになる
- 最後に
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