韓国、HPVワクチン男子へ定期接種拡大🐰また一歩遅れをとる日本
韓国疾病管理庁(KDCA)は、2026年5月6日から『12歳男子』を対象としたHPVワクチンの国家予防接種支援を開始。対象となるのは2014年生まれの男子で、近隣の委託医療機関または保健所で、4価HPVワクチンを2回、0か月・6か月のスケジュールで接種できる。
韓国ではK-POPアイドル(セブチ)を使ったHPVワクチンの男性への接種キャンペーンが行われていた一方、定期接種として採用されておらず、ちょっとチグハグな状態となっていた。
が、今回…
・2014年生まれ、12歳を対象として定期接種を開始した。
接種対象は拡大されるとするが、とりあえず1学年が対象となった。これは、英国での男子への拡大と同じ運用になる。今回の開始時点では、広い年齢層へのキャッチアップ接種は含まれていない🐰
ワクチン確保の問題か予算の問題か、やるならなるべく早いほうがよい(HPVワクチンは基本的に、性的活動が始まる前に接種することで最大の効果を発揮する。キャッチアップ接種対象世代は一年遅れるだけでインパクトは大きいだろう)ので来年以降が注目となる。
5年も遅れてからキャッチアップ接種を検討するくらいなら、その時点では「してもしなくても大差ない(5年前にしておけば)」という議論になりかねない。
・4価ガーダシル2回接種プログラムが採用された。
非常に標準的なプログラムだ。
🐰『HPVワクチンはどのワクチンでもいいから、一回目をなるべく多くの人がなるべく早く接種することが重要』
HPVに感染することによる健康上の問題の圧倒的大部分が16型18型(HPV関連癌)と6型11型(尖圭コンジローマ)に感染することによって発生している。
特に男性のHPV関連がんの圧倒的大部分が16型によるもので、男性にとって4価を接種するか9価を接種するか、実は大きな問題ではない。
・より多くの人に、より早く、1回目を接種する
・それとも、より確実な長期予防効果を見込んで、標準的な2回接種を維持する。
今回の韓国の選択は、4価ガーダシルを用いた2回接種であり、かなり堅実で標準的な設計と言える。
・さて日本を振り返ってみると…
① なるべく早く、男子へ定期接種を拡大すること
これが一番重要ね🐰
『4価か9価か』・『1回か2回か3回か』といった議論は「接種できるかどうか」に比べれば、はるかに小さな問題だ。🐰はっきり言って接種できないことに比べたらどうでもいい。
現在の日本で一番大きな問題は、男性がHPVワクチンを無料で、定期接種として接種できないことね。
4価ではなく9価になれば、より広い型をカバーでき、それ自体は悪いことではない。しかし、男性に関して言えば、HPV関連がんの多くは16型によるものであり、公衆衛生上の利益が9価化によって劇的に大きくなるわけではない。
実際は、国が男子への定期接種を採用しないまま、4価ワクチンという比較的安価な選択肢がなくなっていくことである。
🐰「国が定期接種として採用しない状態で、4価のオプションがなくなることは、男性にとって不利益だ」
・地方自治体が先行して男子への接種補助を行う場合、9価しか選択肢がなければ、必要な予算は大きく増える。場合によっては、4価を使う場合と比べてコストが2倍近くになる可能性がある。
・自費で接種する場合も同じである。効果や公衆衛生上の利益が大きく変わらないにもかかわらず、接種費用だけが大きく上がるのであれば、結果として接種できない人が増える。
それは、明確に不利益である。接種できないひとが1人でも増えるようなら不利益だ。
男子への定期接種拡大ハヨ・ハヨ🐰
HPVは、女性だけに感染するウイルスではない。男性・女性関係なく感染する、男性女性関係なく病気を起こす・男性・女性関係なく有効な予防法が存在する。
であれば、男女関係なく接種できるのが筋🐰
男女を合わせて費用対効果を計算すれば、ジェンダーニュートラルなHPVワクチン接種は十分に正当化される。「女子の子宮頸がん予防ワクチン」としてではなく、男女共通の(ユニバーサルな)HPV関連疾患予防ワクチンとして考えるのが標準。
・男女関係なく接種する/接種できるのがデフォルト。
そのうえで、予算や供給の制約があるため、疾患負担の大きい女性を優先し、やむを得ず、泣く泣く男性への導入を遅らせる。そういう位置づけになっている。
日本では、まだ男子への定期接種化に向けた動きは十分に見えてこない。次の半年で議論を活性化させ、来年度からの導入を目指すのであれば、そろそろ具体的な動きが見えていないとおかしいのだが。
また一歩、遅れをとっているぞぉ🐰
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