HPVワクチンに効果があるってなぜ言えた②(子宮頸がん以外のHPV関連疾患に関して)

前回はHPVワクチンの本命子宮頸がんに対する予防効果があることが、どのように示されたかを説明した。今回は、その他のHPV関連疾患に関して。簡単にいくよ🐰
アマミノクロウサギ(Amamino_Kurousagi) 2024.04.26
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 HPVワクチンの子宮頸がん予防に対する有効性は、代替指標(高度異形成・上皮内がん)を用いて『二重盲検ランダム化比較試験(RCT)』で評価されました。代替指標を用いて、癌予防効果が評価できることの根拠は、『検診が子宮頸がん予防に有効であること』です。

検診が子宮頸がんが予防できることが受け入れられるなら、HPVワクチンが子宮頸がんを予防できることも受け入れることができるはずです。

①HPV感染→異形成発症→上皮内癌・高度異形成発症→子宮頸がん発症の疫学が確立していた。

②検診で治療することによって高度異形成が減少すると子宮頸がんが減少することが確立していた。

③HPVワクチンの臨床試験(二重盲検RCT)で、高度異形成・上皮内がん発症予防効果が確認された。

④①と②と③よりHPVワクチンが子宮頸がん発症予防効果があると評価できた。

これを受けて承認・ワクチンの集団接種が始まりました。

⑤集団接種の結果、接種集団で子宮頸がんが減少したことで、③が正しかったことが確認された。

今ココね🐰

***

HPV感染が原因となって起こる病気には他にもいろいろあります。それらの病気に関して、HPVワクチンの予防効果があると言えることは、どうしてでしょうか?子宮頸がんとはエビデンスもその論法も異なることになります。

『HPVと子宮頸がん』の時にはなかったエビデンスが付け加わるのがポイントです。それは何でししょうか?

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続きは、4329文字あります。
  • コンジローマの場合
  • 肛門がんの場合
  • 外陰癌の場合
  • ここでワクチンの添付文書に書かれている効能を見てみよう
  • 陰茎がんの場合
  • 中咽頭がんの場合
  • まとめ

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