HPVに関するちょっとした疑問に答えるシリーズ①

比較的ランダムな質問に簡潔に答えるよ🐰
アマミノクロウサギ(Amamino_Kurousagi) 2024.05.03
誰でも

本当に🐰視点で簡単(?)に答えます。それぞれの背景にある科学について興味があればリクエストしてね。いくつかは既にレターでも触れられているのでよろしく!

HPVに詳しいみんな🐰どれくらい正しく答えられたかな?

①HPV検査をする場合行為後何日後が良い?

HPV検査のタイミングは感染機会(性的接触)とは関係ありません。

(A)HPV検査の利益は感染を見つけることではない。

(B)感染からHPVが陽性化するまでの時間がわからない。数週間から数年の間にピークがありそうですが、ずーっと後になって陽性化することもあります。

推奨に従って、定期的に検診を受けてください。その時、HPV検査が推奨されていれば受ければいいです🐰

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②HPVは高リスク低リスクともに、症状はなくても正確な結果はでるのか。

感染していることを陽性・感染していないことを陰性と出すことであれば、正確な結果は全く出ません。

(A)HPV検査の利益は感染を見つけることではない。特に感染に対する感度は高くない。

ほとんどの感染がそのうち陰性化しますが、感染は残っている可能性があります。

あと、低リスクHPVの検査の意味は不明であり、一般の診療上はどのような使い方をするのかわかりません。だから、自費ですよね。

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③-1コンジローマは数年無症状でも排除されなかったウイルスが身体に残っていた場合、数年後の免疫の状態によって突然症状がでることもあるのか。

免疫の状態の定義によるでしょう。例えば、抗がん剤で治療したり、臓器移植をしたなど、免疫抑制がかかるような場合、リスクは高くなります。

通常の免疫状態であれば、頻度高く起こることではありません。疫学的に若い人(新しい性的パートナーを持つ機会が多い)に罹患率が偏っているということはそういうことです。

可能性の問題としてはありますが、頻度的には一度完治して、一定期間発症しなければ、コンジローマとして発症することは少ないとします。

 ③-2 またHPV検査で陰性だった場合、過去全ての行為からのHPVウイルスが体内にいないことを証明できるのか?

できません。

(A)HPV検査の利益は感染を見つけることではない。特に感染に対する感度は高くない。

感染をしていないことを調べる検査ではないということです。

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④検査でHPVウイルスが見つかった場合、今から3年間ほど性行為を一切せずに3年後にまた検査をして陰性であればウイルスを排除したと言えるのか。

言えません。

(A)HPV検査の利益は感染を見つけることではない。特に感染に対する感度は高くない。

感染をしていないことを調べる検査ではないということです。

陰性であれば、そのあと5年間子宮頸がんが発症する可能性は非常に小さいと言えます(これがHPV検査の意味です)。

感染していてもいなくても、明日感染してもそう言えます。

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⑤-1 低リスク型を持っているのに無症状だった場合、広めないようにするには検査をするしかないと思っています。

(A)HPV検査の利益は感染を見つけることではない。特に感染に対する感度は高くない。

感染をしていないことを調べる検査ではないということです。

検査をしても広めることを防ぐことができません。

考え方は、お互いに『新しいパートナーは自分にとって未知であるHPVのキャリアである』になります。

新しいパートナーを持つ限り、お互いにHPVは広がります(ワクチンを接種して、ワクチンを対象と擦る型でないかぎり)。

そして、この点、打つ手はなく『無防備である』いうことになります。HPVに感染しないことが優先順位が高ければ、性的接触をしないことです。

その人がもつHPVは共有しても構わないと思えるような相手とだけ、性交渉を持ちましょう。思っていなかったとしてもそうなりますが🐰

⑤-2 しかし🐰さんがツイートで20代の人たちが安心のために検査するのはおすすめしていないと書いていた理由が知りたいです。

安心のためにならないからです。

(A)HPV検査の利益は感染を見つけることではない。特に感染に対する感度は高くない。

感染をしていないことを調べる検査ではないということです。

また、20代のHPV陽性はそのほとんどが一過性で、そのうち陰性化します。安心のためにHPV検査をした結果、陽性となり、そのほとんどはすぐにはがんリスクにはつながらず、20代でやれることは何もないのに『がんになりやすいHPVが検出されましたよ』ということは

安心が増えるどころか、不安が増えるだけです

問題となる感染病変があるかどうかの方が重要で、それを調べるのは細胞診🐰

⑤-3 無症状の場合の検査の正確性があまり高くないということか。また、時間とともに排除される可能性も考えて「現在」身体にいるか調べるのではなく定期的な検査をする方が良いということか。

ここまでの答えから、わかりますね。その通りです。

あえて言えば、正確性というより、むやみに知っても利益がないということです。20代が終わるまでに、検査を繰り返せば、性的に活動的であったのであればほとんどの人は陽性になります。

全員陽性になるのなら、検査しなくていいのですよ。全員感染しているとして対応しましょう。

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⑥HPV低リスク陰性だった場合、今後9価のワクチンを打つ意味はあるか。過去にウイルス感染していて、検査で陽性にはならないほど排除されていた場合も既に無意味なのか。

ワクチン接種に関する判断に、検査結果や現在の異形成の罹患状況は関係ありません。今からの新規感染リスクだけが問題です。

これは、最近説明しました。こっち

***

⑦ウイルスが喉にだけ潜んでいることもあるのか。その場合検査で見つかることはないのか。

HPVは局所感染ですので、部位ごとに別の感染になります。可能性の問題としてはあり。

口腔・中咽頭などに関して、臨床上意味のある形での感染を調べる検査は実施されません。意味がないからですね🐰

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⑧HPV低リスクに罹患する確率はどのくらいか。

性的接触をすればそのうち感染します。通算パートナーが複数になれば、一つくらいHPVに感染しているのが普通です。

ありふれたウイルスという意味で、みんな感染してます。

みん(な)パピ(ローマウイルスに感染しているよ)!です

すまんかった🐰

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⑨コンドームをしていても、行為をするたびに喉や膣の性感染症の検査を全てした方が良いのか。

性感染症と主語が広がりましたので注意ね🐰

基本的には新しく感染機会の有無があった場合と言えます。新しいパートナーと性的接触もった場合が感染機会と捉えられるでしょう。

お互いに閉じられた関係であるのであれば、行為ごとや定期的に検査をするようなものではありません。

コンドームを100%していれば、検査不要とはしません。

また、HPVに関しては、感染機会と検査のタイミングに関係はないとします。初回子宮頸がん検診が初交後で構わないというくらいです。①を参照に

***

こんなところかな🐰

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