HPVワクチンの安全性評価⑤ワクチンの安全性に関する世界諮問委員会によるレビュー(2015年)
HPVワクチンの安全性に関して今までどの様に評価されてきたか。極々標準的な多くの専門家・保健機関が同意できるものとして、GACVSによるレビューをみてみよう⑤🐰
アマミノクロウサギ(Amamino_Kurousagi)
2024.05.16
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いつもの前振り🐰
ワクチンの安全性に関する世界諮問委員会(Global Advisory Committee on Vaccine Safety: GACVS)とは、ワクチンの安全な使用に関してのガイダンスを提供する『独立した』専門家グループ。同委員会は1999年にWHOによって設立され、その責務の一部としてワクチン・セーフティ・ネットを監督している。ワクチンセーフティネットに関してはこっち。
GACVS年に2回会合を開き、その結果をWHO Weekly Epidemiological Recordに発表しています。その中でHPVワクチンに関しては2006/7年上市後、安全性に関してその時点のエビデンスで総合的にどの様な評価ができるか・今後の課題に関して議論されています。
ここで示された評価は世界中の専門家・保健機関の大部分がざっくり同意する内容ということね🐰
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前回まではリンクを参照。簡単には
『HPVワクチンの安全性に関して問題ないと再確認』
『HPVワクチンの安全性に関するサーベイランス・疫学的調査の継続の重要性が強調される』
今回は2015年12月に行われた、GACVSによるHPVワクチンの安全性に関するレビューから。
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- まずサマリーから
- フランスの医薬品安全庁による『HPVワクチン接種後自己免疫疾患』に関する後ろ向きコホート研究
- HPVワクチン接種後の複合性局所疼痛症候群(CRPS)や体位性頻脈症候群(POTS)に関する懸念について
- CRPSやPOTSに関するリスクは検出されていない
- その頃日本では(GACVSのサマリー)
- まとめ
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